シティマネジメントのあり方-効果的な中小規模の都市経営-

日曜に都議会議員選挙がありました。そんな中、参加しているMLでシティマネジメントに関して、井上さん(米国でシティマネジメントなどを専門に学ばれ、日本ではソーシャルベンチャー支援などをされている)が話していた内容に少し触発されたので、今日はシティマネジメントをとりあげます。米国の事例などに関しては井上さんのメールを参考にしています。

日本においては国から地方にいたるまで、全て「選挙」とう手段そのものを民主主義を実現する唯一の道として採用しています。しかしながら、選挙による合議が全て合理的な手段であるとは限りません。特に経営的視点からいえば、もっと沢山のオプションがありますし、政治学的な歴史を見ても必ずしも選挙だけが民主主義を実現する方法ではありません。(過激な意味ではなく)

日本においても時々取り上げられ、総務省が現在政治改正などに取り組んでいる行政経営手法に「シティマネジャー制度」というものがあります。米国の中小規模の都市では一般的な手法で、市民によって選ばれた議員(数は少なく、ワシントンDC(60万人都市)で13人)と互選で選ばれた市長(日本での議長的役割)が、シティマネジャーと呼ばれるプロフェッショナルの都市経営者を選定し任命、3〜5年の契約を締結するものです。そして毎年、シティマネジャーのパフォーマンスレビューをし、成果がでなければ交代するという厳しい内容になっています。逆に成果を出したシティマネジャーは他の都市により高い報酬でヘッドハンティングされるといった人材マーケットも存在しています。

有名な、バージニア州のプリンスウイリアム郡では、徹底的な電話マーケティングを軸にして、結果を基にした優先順位にしたがって政策を実現しています。そして、大変高い住民満足度を実現しているそうです。結果として、住民が増加し、税収が増え、さらなる行政サービスの実現に繋がってゆくという好循環が生まれているようです。

逆に、NYやSF、ロスといった大都市になると、こうした、シティ・マネジャー制は採用しません。規模の問題から政治的影響力が強くなるというところからのようですね。

しかしながら、このように考えると国から中小零細都市までが全て多数の議員を選挙で選び、彼らの長がマネジメントに従事するという方式は特に中小規模では非合理的な経営方法だといわれても仕方ないと感じます。
先のような電話で全て住民に聞くということはかなり先鋭的ではありますが、ある程度限定的な地域で限られた行政サービスを提供すれば良い地域では有効な手段であると思います。ただし、よくこのような政治論争で言われるのが、議員は単に国民、市民の個別の意見の代弁者ではなく、多くの人を代表して状況に応じて判断する人格なのだという意見があります。ただし、中小規模の都市であればそのような点は少人数の議会でも十分でしょうし、日々の効果的な経営はシティマネジャーといったプロが行ったほうがパフォーマンスを向上させるには適切かと思います。

丁度、今大学院の勉強でもトップマネジメントが如何にして生まれたか、という点に関して経営史で学んでいます。まさに合同企業などの代表が集まって委員会で個別に検討を行っていたのが創成期だったわけですが、その後専門のトップマネジャーを雇用して監視役などだけを元々の所有者などは行うようになっていく経過が描かれています。このように、間接民主主義は住民が代理人を選び、彼らが経営を行うわけでしたが、それらをより合理的に進めるには「専門家」を雇用するという俸給管理者雇用という視点が今、必要になっているように感じます。

特に地方などでの中心市街地活性化などでも、市の出す結論が「議会などの合意」といったコンセンサスに依存されており、迅速な判断や中長期的な視点というものが反映されていないことも多いわけです。

その意味では、現在総務省で検討されている日本でのシティマネジャー制については、よりスリムで合理的な地方行政を実現するためには効果的であると考えます。
日本ではGHQが戦前に市長を国が派遣するということで力を強めたということで、地方都市も全て選挙制度による市長制を布いたといわれます。近年の行政経営が問われる今、見直される時代に入っているのだと感じます。
少し荒い説明になってしまいまして申し訳ありませんが、とても考えさせられる内容でした。

空-1-
■先週土曜に撮影した自宅近くの空の近くの写真です。すっかり夏らしくなってきましたね。

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