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ディスティネーション・マネジメント -集客・交流も経営の時代へ- (No.820)

地域力創造アドバイザーの井手さんと、経産省事業で今年度ご一緒したきっかけで、集客交流のあり方について色々とご意見頂きました。井手さんの取り組まれている事業に関しては、イデアパートナーズブログをぜひご覧ください。九州地区で3泊4日以上のステイを基本とした、長期滞在型「おとなの長旅・九州」などを企画されている他、各地の直売所や地方のレストラン経営なども推進されています。

話をする中で気づかされた点としては、
ツーリズム分野も「観光」という表現ではなく、「集客交流」という考え方に基づいている点は非常に強調されていました。あくまで外から人を引っ張ってくること以前に、まずは自分たちのまちにいる人たちに利用してもらうことが重要。

日本では観光企画でもイベントなどの単発的な取り組みが多いですが、海外では「ディスティネーション・マネジメント・カンパニー(略称・DMC)」という事業組織が観光地の経営を行っていることが多いとのこと。日本における観光協会のような組織では組合員企業への配慮が先にたち、地元客や来訪者の視点が優先されず、結果として観光事業ものびないという。多くの人にきてもらうという観点だけでなく、同じ人に何度でもきてもらう「頻度」を実現するためには、満足度が優先。そのためにも、マネジメントを徹底していくことが重要とのこと。

また、まち歩きもプログラムを組んでもそれに観光客が参加するのは全体の規模からみると1部に過ぎない。勝手に地図を手に地元の人たちが週末にまち歩きするというケースの方が圧倒的に多い。長崎さるくでも、勝手にまち歩きをしたのは700万人ともいわれ、その7割は長崎市民と言われているとのこと。つまり、いかにして地元向けにまち歩きは計画するか?という視点もまた重要とのこと。地元の人が一番地元に対しては目が肥えており、それで満足できるようなプログラムが組めれば、外から来た人はより満足できる。

また長期滞在型プログラムでは、「泊食分離」を推進。一般的に宿泊施設の夕食メニューは1種類から2種類程度しかバリエーションがなく、長期滞在時にはメニューを増やすことではなく、食事を外でしてもらうほうが施設側も経営メリットが多く、顧客満足度も高い。結局は囲い込み型施でやってきた宿泊施設が駄目になったことは言われて久しいが、全体の経済規模を増加させるためには、長期滞在を促し、食事は外でしてもらう形式にする。全体のプログラムを作り、食事や移動用タクシーのクーポンなどをつけてパッケージ化する。それで宿泊客にとっては自由度も確保されて喜ばれる。

このように集客・交流事業分野にもマネジメント組織が今後設立されていくことが増加していくとのこと。全国組織も井手さんたちで計画されているとのことでした。

都市部のマネジメント組織とのお付き合いの多い私としては、都市部と観光地との連携の視点を持つと、互いのマネジメント組織が提携した事業企画が今後考えられるかもしれないなと感じました。

私としては疎いツーリズム分野ですが、色々と考えさせられる情報を頂きました。今後具体的な事業にしていきたいと思います。


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コメント
ちょうど観光&交流について考えているところだったので、タイムリーに拝見しました。
観光=地域とのコミュニケーションデザイン、という考え方なのでしょうか。
ちょうど観光=地域とのコミュニケーションデザイン、とは言い切れないかと思います。
従来はもっとマスマーケットの中で観光産業も動いてきましたので、大きく強いメディアを持つ企業がその産業構造の中で優位に立っておりました。お金かければ人も集まるという構図。

ただこれからは、これに対抗しうるのがネットの力かと思います。個別に観光客とのコミュニケーションやサービスの提供、カスタマイズした企画販売なども色々とできるかと思います。そして顧客もだんだんとマスマーケット志向の観光商品よりも個別の隠れた魅力あるプランを探す人もいます。特に地域にとっては、マスマーケットでは負けたとしてもそのうちの3%のお客さんを獲得できれば、それだけでも大きな市場です。平成20年の観光代理店の取扱い高は3兆9,430億円ですので、3%でも、約1200億円あります。

その意味では、観光=地域とのコミュニケーションデザインという戦略での攻め方は十分にあり得ると思います。従来の資本力などでは対抗できない地域としての方法論として有効かと思います。
  • 木下@管理人
  • 2010/07/07 12:54 PM
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