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解説「儲かる地方のつくりかた」 (No.1027)

先日、新経済連盟のシンポジウムで、「儲かる地方のつくりかた」というタイトルで、普段はあまり対談しないメンパーで議論をしてきました。コーディネーターが、Freee( http://www.freee.co.jp/ )で知られる佐々木さん、という段階で驚く組み合わせなのです。

さて、その中で議論の模様がいつのまにやらログミーでupされていたのでご紹介。ちょいと内容的には全く僕もチェックしていないので誤植などもあるので、あくまでざっくり理解するものとして読んでみてください。端折られてて、僕が全部やったみたいなことになっているところもあったりしていて、まぁなんとなく事例=誰かがやったもの、と思い込んでいる人もいるんですよね。地域でのプロジェクトは全てチームでやっているのですが。

ということで、少しばかり補足をしたいと思います。

今回の議論で大切だったのは、

・儲かる事業をやるってこと
・金融の仕組みをかえること
・さらに人の移動の捉え方を変えること

この3点が主たる議論で出てきています。順に触れていきます。

(1) 「特産品を作るだけでは地域活性化は無理」 地方が補助金をもらっても衰退する本当の理由
http://logmi.jp/51751

補助金もらっても地方が衰退するメカニズムについては、東洋経済オンラインでの連載の「なぜ地方は補助金をもらっても衰退するのか-地方創生に必要なのは、「おカネ」ではない-」( http://toyokeizai.net/articles/-/57362 ) でも触れています。活性化に必要なのは、稼ぐエンジンであって、稼げもしないエンジンに巨額の国費を投入してもらうことをしたところで、なんの意味もないどころか、地方のその後の負担を増幅させていきます。


(2) 地方で稼いで地方で使う「お金の地産地消をめざせ」  ファイナンスから見る地方活性化の課題
http://logmi.jp/52268

こちらはまだまとまって整理をしていないのですが、金融の仕掛けは極めて重要です。地域再投資法などの議論は長らく日本でもありますが、なかなか成立するのは難しいところ。預貸率問題をどう解消するか、は地銀、信用金庫、信用組合とかの経営課題でもあり、地域経営課題でもあります。

東洋経済オンラインでの「「元祖再生人」二宮金次郎に学ぶ地方創生-薪を背負っていたのには、理由があった!」( http://toyokeizai.net/articles/-/59625 )では、二宮金次郎の報徳仕法において、分度という黒字経営の路線と、推譲という地域内での金融循環とその複利効果を地域再生に活かすという基本法則について触れています。つまり、地域再生では、各種事業を官民共に黒字化させ、その黒字資金を次なる黒字事業に再投資し続けるということを徹底する必要があるということです。

このあたりは全てP/Lにおける損益計算の話であり、B/Sを見れないと分からない資金調達における複利みたいな逓増構造という体感的に分かりにくいところなので、あまりウケないのですが、とっても大切なところ。平副大臣も地域における金融政策については、色々と手を打ちたいという話をされていました。


(3)「○○のシリコンバレー」という発想がダメ–地方におけるITビジネスはどうあるべきか
http://logmi.jp/52035

これもまだちゃんと整理できていないので、今後やりたいと思っています。

定住人口か、交流人口か、という人口の捉え方が古いって話です。

これだけ交通網が整備された時代に、定住してもらうか、観光などの交流できてもらうか、というだけで議論して「人口減少」を嘆いているのもこまるわけです。この議論でも出てきている、大南さんのいる、徳島県の神山町は写真ではとんでもない田舎ですが、実は道路はちゃんと徳島市内とがっつりつながってて、車で徳島空港から神山まで1時間かかるかかからないか程度です。つまり、都内から3時間もあれば十分に現地までいける日帰り圏内なのです。んでもって、サテライト・オフィスなどは定住者だけでなく、合宿で人が訪れたりするわけで、それは定住でも交流でもない、第三の人口なわけです。その人口がいるからこそ、飲食店進出なども可能になる消費が発生するとも言えます。

つまり、第三の人口の議論が大切。シリコンバレーみたいな人を集めて働く、みたいなスタイルも古い。西海岸でもキャンパス型オフィスが、最近のベンチャーにはダサい、と言われてまちなかリノベオフィスなどになってきていることを思っても、もう少し世界観を変えた新たな働き方と連動させていくことが大切だよね、と。

それにしても、異分野の方々も交えた議論はとても楽しかったです。
 
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