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地域を変えるのに「個人」はどう成長すればいいのか。 (No.1033)

「地域活性化において必要なものは何ですか?」と聞けば多くの人は「人材」と言ったりします。

しかしながら、これまでのまちづくり、地域活性化分野においては、「こういう取り組みが必要」という話であったり、「こういう組織が大切」という話であったり、はたまた「このような制度が無いからダメ」といったような、事業内容や組織構成や制度の話に落とし込まれることが多くありました。が、それはまぁ単なる言い訳で、自分でやれることをやろうとしない。できないことがあるなら、自分でやろうとしないということを、人のせい、社会のせいにしているだけなんですよね。


◯ あなたのまちにスーパーマンは来ない

そういう時に成功事例を取り上げ、それを実現しているスーパーマンを題材にして「こういう人材がうちの地域にいないからなー」といったような話になる。貴方のまちにはウルトラマンも仮面ライターもスーパーマンもこないよ、という話なのですが、どうにもそういう話になる。

(参考)あなたのまちにウルトラマンも仮面ライダーも来ない。 (No.1014)
http://blog.revitalization.jp/?eid=810904

「自分が成長してできるようになろう」というような気持ちはなくて、今ある状況、今ある人材では不可能なことは、今後もずーーーーっと不可能で、だから予算をもらって他人に委託してやってもらおう的な話になる。

つまりは「他力本願」なわけですわな。「自前主義」でやろうという話にはならない。

できないことはできないという考え方。ただ本当にそうか?という話です。小学生の時とか、足し算ができなかったのに勉強すればできるようになったし、逆上がりだって練習すればできるようになったわけです。ま、諦めた人はいるのかもだけど。笑

ということで、地域再生に人材が必要だっていうならば、自分がまずは地域に貢献できる人材にならないと始まらないし、それは十分にステップを追っていけば可能なことも多くあります。


◯ いきなりイチローになろうとするな。

多くの場合には、いきなりスーパーマンの業績を視察しにいって「うちらには無理」と諦めます。
アメリカのスタジアムにいって、イチローの打席をみて「俺に野球は無理」と言っているようなもので、そりゃそうなのです。不可能なのです。視察を数度しただけで、全国でも有数のケースを真似るなんては不可能でしょう。

しかし、そこで諦めてたら終わりです。まずは諦めないことはとても大切です。ただし、いきなり難易度の高いことを挑戦すれば、失敗する。

だからキャリアラダー(キャリアアップのためのはしご=ラダー)が必要なのです。ステップに沿って、まちづくりでも、「まずは活動からスタートし、活動レベルで結果出せるようになったら、次は事業に挑戦」のようなステップバイステップでいけばいいだけなのです。なぜにいきなり難易度の高いところに挑戦して失敗して心折れようとしているのか、という話です。

 
◯ 人材には「非常識な心得」と「適切な経験」と「体系化された技術」が必要

人材は基本的に育てるものではなく、基本は「見つける」のが全体の80%を占めると思っています。
やはり三つ子の魂百まで。幼少期から違う人は違うわけで、常識を破壊できる人は、小さい頃からかなりの破壊経験を繰り返している人だったりします。そのような人をまずは見つける必要があるし、「あ、俺そうだ」という人は、地域活性化で変化を生み出す人材になりやすい。

その上で、「非常識心得」を持つ必要があります。変な常識が沢山はびこっているので、「みんなの話の前に、自分はどうなの?」みたいなこと含めて、向き合うべき心得

さらに最初にやり方を教えるのではなく、まずはやってみて、その上で他の人はどうやっているかを知るほうがよいのです。というのも、あくまで今やっているやり方は、一手法に過ぎず、それが万能でも完璧でもありません。だからまずは自分で自由に考えてやってみて、失敗したりした上で、他人のやり方を聞いたほうがいい。そこで「あーそこはそうしたらいいけど、ここは俺がやったやり方のほうがいいわ」という取捨選択もできる。

なんでも教わってからやる、のではなく、まずはやってみるという経験が必要。ただし、これは前述のようにステップバイステップで適切な経験をしていかないと、いきなり無理ゲーとなるような難易度の高いステップに突入すると、そこで心折れるような大失敗になったりします。私も幾度となくありますが。笑

また、もう一つは、体系化された技術の必要です。
まちづくりにもマーケティングが必要、といつつ、じゃどういうやり方が一般的なマーケティング手法とまちづくり分野が組み合わせできるのか、を事例だけでなく、ある程度、一般的かつ抽象的に説明できることも大切です。この努力をまちづくりり分野はしてこなかった。すごい事例とすごい人を取り上げて終わり。技術論はかなり放置してきました。これらをちゃんまとめていくことは今後必要ですし、これから始める人も実践の後に読むと、自分たちの問題解決にも活きてくるものです。



ということで、本日発売の「まちで闘う方法論」は、まさにまちで活動・事業に取り組む「実践する個人の成長」にフォーカスをした一冊にしています。なので一般的な地域再生論とかそういう話は全くなく、あくまで実践する上で、私なりに必要だと思っていること、そして実際に自分や周りを見ていて思う成長ステップ、さらに主な技術論を抽出して3章構成でまとめたものです。

難しい公民連携事業とかその解説とかそういうものはないです。むしろ私が高校〜大学院時代にかけた頃、活動参加から自分で会社として地域活性化に取り組むまででの内容をある意味の「しくじり先生」的にまとめているところもあります。

ということで、まちで実践する方に読んでいただければ幸いです。
変な地域活性化人材開発セミナーよりも有益な内容にはなっているのではないかと思います。何しろ3年かけて、捨て去っていた過去の失敗していた事例などを思い返しつつ書きましたので。笑

本書の構成は以下の目次を見ていただければよく分かるかと思います。





ということで、よろしくお願いいたします〜!!!

先日発売になっている共著本「地域再生の失敗学」も好評発売中です。在庫の枯渇状況続いていますが、GW明けくらいから2刷も出回り在庫もある程度満たされていくと期待です。
 
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【5/7発売】木下斉「まちで闘う方法論-自己成長なくして、地域再生なし-」
【2刷御礼】飯田泰之・木下斉ほか「地域再生の失敗学」

[10刷御礼] 木下斉「稼ぐまちが地方を変える-誰も言わなかった10の鉄則」
[7刷御礼[ 木下斉[まちづくりの「経営力」養成講座] (地域で事業に取り組む時の本)
[4刷御礼[ 木下斉・広瀬郁「まちづくり:デッドライン」(リノベーションまちづくりの本)

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